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走れ!バカップル列車
第91号 ななつ星in九州 博多〜大村

ランチのサラダ。おいしくてカラフル大村湾の夕日

 汽笛が鳴り、エンジンの音がかすかに高くなる。ガタンと車体が軽く震えて列車が動き出した。みつこさんと私は思わず「おっ」と声をあげた。
 9時58分、「ななつ星in九州」はゆっくりと博多駅五番のりばを後にする。ホームにはたくさんの見送り客がいて、笑顔で手を振ってくれる。みつこさんも手を振って応えている。
 キーホルダーを預かり、列車も発車したというのに、私はまだこの状況がいまひとつ理解し切れていない。私たちがこんなところにいていいのだろうか。夢なら醒めないでほしいと思いながら、九州までやってきた。どうにか交通事故にも遭わず、大怪我もせずに博多駅にたどり着いた。
 ふわふわとした言いようのない感覚はまだ抜けない。「ななつ星」は発車した。それだけはまちがいない。目の前の機関車が鼻先をこちらに向けて、上下左右に揺れている。私たちのいる七号車を先頭に一号車までの七両の客車が機関車に引っ張られて、博多駅構内のポイントを右に左にゆっくりと渡ってゆく。

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